手足口病って完治するの?子供に出る症状や効く薬は?
手足口病は1950年代後半に発見されたウイルスが原因の病気です。
飛沫感染、接触感染、糞口感染で、子供から大人まで感染する可能性があるんです。
主な症状は発疹ですが、他にもいろいろな症状が報告されています。
今回は主に子供が手足口病に感染した場合の症状や治療法、予後についてお届けしますね!
手足口病に感染した場合に出る症状は?
手足口病の特徴の1つに子供と大人で症状が大きく違うことがあります。
この病気の場合、子供は比較的軽症ですが、大人は重症化することが多いのです。
ここでは手足口病に感染した場合の症状をご紹介します。
■手足の発疹
手足口病の症状といえば、発疹が有名ですね。
子供の場合はかゆみ、傷みを伴うことはほとんどありませんが、大人の場合は痛みが強いことが多いです。
また、近年では手足以外にもお腹、顔、おしりなど様々な箇所に発疹が出ることもあります。
■口内の発疹(口内炎)
口内炎も手足の発疹と並び有名な症状です。
口内炎の痛みは子供から大人まで共通で、飲食ができなくなる場合もあります。
■発熱
感染者の3割程度に38度以下の発熱が見られます。
発熱は体内でウイルスを闘っているために起きていますので、むやみに解熱剤を服用することは避けましょう。
尚、大人の場合は40度近い熱になる場合もあります。
主な症状はこの3症状になりますが、他にも下痢、嘔吐などが起きる場合もあります。
元々がウイルス性の感染症のため、ウイルスが胃腸で増殖した場合などにみられる症状です。
大人の場合は上記に加え、頭痛、関節痛、悪寒など様々な症状の報告があります。
子供が感染した場合、完治するの?
手足口病は感染後、一定期間を経て完治します。
但し、極めて稀ですが、脳炎や髄膜炎などの合併症を起こす場合があります。
その場合の予後も良好なことが多いですが、日本を含めた世界では死亡例もありますので、頭痛や嘔吐が酷い場合などは早めに病院へいくようにしましょう。
また、手足口病の原因ウイルスは現在判明しているだけでも10種類以上あります。
一度手足口病が治っても、別のウイルスに感染した場合は再び手足口病を発症します。
稀な例ではありますが、2種のウイルスに同時感染した報告もあります。
完治するまでの期間はどれくらい?
手足口病は完治する病気とわかり、安心した方も多いかと思います。
しかし、完治までには10日以上もかかり、その間に症状が重く辛い時期もあります。
ここでは感染から完治までの経過をみてみましょう!
■潜伏期間(3日~5日)
原因ウイルス感染後、数日は潜伏期間として症状は出ません。
■発症期間(1~10日程度)
発疹や口内炎などの初期症状が出始める1日~3日の発症期で始まります。
その後、熱が上がり口内炎などに痛みが出始める重症期が6日~9日程度続きます。
■回復期間
諸症状が完治に向かう期間で人により様々ですが、数日~1週間程度になります。
最後まで残る症状は発疹の場合がほとんどで、子供の発疹は痕が残ることはほぼありません。
大人の場合は皮や爪が剥がれることもありますが、その後完治します。
但し、完治後も原因となるウイルスが排泄物内に1か月ほどいますので注意が必要です。
子供が感染した時におすすめの薬は?
子供が病気になっている姿を見るのは親として辛いですよね。
私自身も息子が入院した時、苦しむ姿を見て辛かった記憶があります。
できることなら代わってあげたい・・・それが親心でしょう。
代われないのであれば、少しでも早く治してあげたい、辛い症状から解放してあげたいと思いますよね。
そんなご両親のために手足口病の薬についてまとめましたので、参考にしてください。
■手足口病に効果がある薬
病気になった時、その病気に効果がある薬を使いますよね。
そもそも薬はその原因となるウイスルや菌を退治する効果がある成分を含んだものです。
しかし、手足口病の原因ウイルスを退治する効果がある成分は現時点でありません。
わかりやすく言うと手足口病に薬はないのです。
手足口病は軽症で完治することがほとんどのため、自然治癒を待つことが主流です。
■対処療法におすすめの薬
手足口病に特効薬がない以上、原因ウイルスを退治することはできません。
しかし、辛い症状を解消するためにその症状1つ1つに対処することができます。
・手足の発疹には抗ヒスタミン剤を!
医師に相談した場合、炎症を抑える効果を持つ抗ヒスタミン剤が処方されることが多いです。
かゆみには市販のかゆみ止め軟膏、傷みには鎮痛剤を試してみるのもいいでしょう。
かゆみ止めのおすすめは「ジフェンヒドラミン塩酸塩」という抗ヒスタミン作用を持つ成分を含んだ薬品が効果的です。
尚、抗炎症作用を持つ薬品にはステロイドが使われていることが多いです。
しかし、手足口病の原因ウイルスはステロイドを使用することで増殖する働きを持っていますので、必ず非ステロイド剤を使用するようにしましょう。
・口内炎には口内炎治療薬を!
口内炎には2通りの方法があります。
口内炎が極力早く治るようにする方法と、口内炎の痛みを抑える方法です。
早期治癒を目的とする場合は殺菌効果のあるうがい薬などで口腔内のウイルスを殺菌します。
口腔内を清潔に保つことで口内炎が治りやすい環境を作るのです。
また、傷みの対処としては鎮痛剤を使用するほか、口内炎治療薬を使います。
・発熱には解熱剤を!
一般的な風邪など、発熱時に使用する人も多いと思いますが、解熱鎮痛剤を服用します。
但し、発熱することで身体がウイルスと闘っているため、安易に解熱してしまうと症状が長引いてしまうんですよ。
そのため、解熱剤を使用するのは高熱で体力の消耗が激しい時にしましょう!
まとめ
いかがでしたか?
万が一感染した場合でも、完治する病気ですのであまり神経質にならず経過をきちんと見守ることが大切ですね。
大人でも辛い症状ですので、子供の場合にはできるだけ症状を緩和させてあげたいですよね。
市販薬にはいろいろな種類がありますが、各症状に合わせた薬を使い、少しでも辛くないようにしてあげてください。