熱中症の治療について!輸液にはどんな種類があるの?

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ここ数日荒れ気味だった天気もやっと落ち着きましたね。
やはり晴れていると気持ちも明るくなります。

とはいえ、気温を見ると最高気温が25度近くまで上がる日が増え、
夏日が日常になるのもそう遠くないような気がします。

夏を意識すると、同時に意識するようになるのが、そうです、熱中症です。
熱中症の対策はもう始めていますか?

いつ本格的な夏を迎えても大丈夫なよう、
今から少しずつ身体を暑い日仕様にしていくことが大切ですよ。

さあ、今回はそんな熱中症の、医療の現場での治療についてのお話です!

熱中症で病院へ行った場合、症状によっては、治療に輸液が用いられます。
この「輸液」というあまり馴染みのない言葉ですが、
医療の現場では、熱中症を治療する上で非常に大きなウエイトを占めます。

万が一の時に自分や自分のまわりの大切な人に行われるかもしれない治療が、
一体どのようなものなのかは知っておきたいものですよね。

では、「輸液」とはどんな治療で、何が行われるのか、一緒に学んでいきましょう。


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輸液って何をすることなの!?注射との違いは?

まずは輸液とは何か、というところから始めましょう。

輸液とは、血管から輸液剤と呼ばれる液体を注入する行為を指します。
勘のいい方ならすでにお気付きかもしれませんが、
一般的に「点滴」と呼ばれるもののことです。

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点滴のことを、医学的に「輸液」と呼ぶんですね。
ちなみに、注入する液剤が50ml以下だと、注射になります。

 

輸液の前に知っておきたい熱中症の各症状!

では何故熱中症の治療で輸液が必要なのか、
これには熱中症の症状をきちんと知っておくと非常に分かりやすいため、
まずは熱中症の症状を簡単にご説明しましょう。

熱中症の大きな要因は、

・暑さによる体温の上昇
・汗のかき過ぎによる脱水症状

です。

私たちは暑さにより体温が上昇すると、通常ならば汗をかきますよね。
これは、汗を蒸発させることによって体温を適切な温度に戻すためです。

ところが、日本の夏に多く見られる「高い湿度」が、その蒸発を妨げることがあります。
そうなると、体温が下がらないので、もっともっと汗をかくよう脳が指示を出します。

汗をかき過ぎると、水分と塩分といった、身体の大部分を構成・運営しているものが
一気に消費されることになります。
すると、当然身体の様々な機能に支障が出て、めまいや吐き気などの症状が出始めます。

この段階を熱射病と呼びます。

やがて、水分と塩分が完全に枯渇し、汗をかけなくなる時が来ます。
そうすると、身体は体温を下げることができなくなり、
外気の影響を受けて、どんどんと体温が上昇していきます。

水分・塩分の不足に加え、熱が身体機能にさらに問題を引き起こします。

この段階になると、めまいやふらつきなど、極度の脱水症状に近い症状が出始め、
やがて頭痛や嘔吐、最悪の場合になると意識低下と、非常に深刻な事態になってゆきます。

この段階を日射病と呼びます。
熱中症というのは、これら熱射病や日射病を総称したものを指すんですね。

 


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輸液はどの段階で行われる?どんなものが輸液されるの?

輸液には大きく分けて2種類があります。

■生理食塩水・乳酸リンゲル剤など、脱水症状を改善するためのもの
発汗によって水分や塩分を含む「電解質」と呼ばれる物質が足りなくなった場合に
使用します。

ちなみに、脱水症状と聞いた場合、なんとなく水だけが不足していると思いがちですが、
この場合の「水」とは、身体に必要な酵素や栄養分などが絶妙なバランスで構成されている「水分」のことなんですね。

つまり、水だけが足りない状態、というわけではないんですね。
これは意外と熱中症対策の盲点となりがちです。

脱水症状には

①水のみが不足している状態(高張性脱水)
②ナトリウムなどの電解質のみが不足している状態(低拡張性脱水)
③水・ナトリウムなどの電解質が共に不足している状態(等張性脱水)

の3つのパターンがあります。
熱中症で多いのは②の低拡張性脱水と、③の等張性脱水です。

汗をかいたから、と言って、水だけを飲み続けると、低拡張性脱水、
汗をかいても水も塩分も摂取しないでい続けると、等張性脱水になる、ということです。

水分と電解質の補給は、本来なら経口、つまり口から直接飲み物を飲むのが
一番効率が良いのですが、
吐き気や嘔吐、意識レベルの低下により、自力で飲み下しが出来ない場合ですと、
輸液に頼らざるをえなくなります。

脱水症状にも色々あるように、輸液にもそのタイプに合わせて様々なものがあります。
脱水症状の改善のための輸液には、ナトリウム・カリウム・ブドウ糖が含まれていて、
その配分によって、どの輸液を使用するかが変わってきます。

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ですので、輸液が必要な状態になると、まずは病院で血液検査を行い、
どの成分が欠乏しているのかを確認してから輸液を行う、というわけです。

よく「熱中症だから点滴を!」と言われる方が多いのですが、
輸液を行うにはこれだけの手順が必要なので、
本当に点滴が必要な状態であるならば、すぐに血液検査ができて、また結果もすぐに出る、
大き目の病院へ行く必要があります。

 

■冷却輸液と呼ばれる、体温を下げるためのもの
熱中症は体内に熱を溜め込み過ぎて起きるトラブルですので、
体表の温度以上に、体内の温度が非常に重要になってきます。

病院で体内温度を測った際に38度を超えていた場合、
体表の冷却を行っても体内温度に変化がない場合に、
この冷却輸液が使用されることがあります。

一般への知名度はあまり高くありませんが、非常に良く使用されるそうです。

 

輸液ってけっこう大変…費用はどれくらいかかるの?

熱中症の症状が比較的進行してしまっている時に行われるのが
輸液による治療、ということはお分かり頂けたかと思います。

では、輸液が必要になるレベルに症状が進行した場合、
少し気になるのが治療費の問題です。

輸液となると、なんとなく費用が高くなってしまいそうなイメージはありますよね?

実は、輸液はその性質上、はっきりといくらかかる、と明言しにくいものなんです。

1回でどれくらいの量をどれくらい長く投与するか、でも変わってきますし、
さらに言えば、それらは年齢や症状、体重によってかなり前後するものなんです。

また、どの輸液剤を使用するか、でももちろん変わってきます。

ですので、実際に輸液を使用した場合の例を見てみましょう。

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・成人男性が1回に250ml、比較的一般的な輸液剤の点滴を30~45分受けた場合
=1,080円
・成人男性が1泊2日で入院、その期間輸液による治療を行っていた場合
=約20,000~30,000円

とのことです。
参考にしてみてくださいね。

 

この記事のまとめ

いかがでしたか?

輸液と一口に言っても、その目的によって様々な種類があるんですね。
また、脱水症状には輸液より経口摂取が望ましかったり、と
輸液が必ずしもベストな方法、というわけでもないようです。

いずれにせよ、輸液は最終手段になりますので、
この段階に来る前にきちんとした対策を行って、気持ちよく夏を過ごしましょうね!

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